2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

本当に一瞬だけ

「兵隊やくざ」シリーズ全9作品一挙放送@日本映画専門チャンネル(録画HDD) 「兵隊やくざ」(1965年、大映) 監督増村保造/原作有馬頼義/脚本菊島隆三/勝新太郎/田村高廣/淡路恵子/内田朝雄/山茶花究/成田三樹夫/北城寿太郎/早川雄三/仲村隆 「…

パリの日本人芸術家たち

企画展「巴里憧憬−エコール・ド・パリと日本の画家たち」@埼玉県立近代美術館 埼玉県立近代美術館を訪れるのははじめて。最寄駅は京浜東北線北浦和駅で、駅西口の目の前にある北浦和公園の敷地内に美術館がある。観終えたあと、美術館周辺をぶらぶら歩いて…

屋上スポーツ時代

初笑い・東宝サラリーマン喜劇!@日本映画専門チャンネル(録画HDD) 「ニッポン無責任時代」(1962年、東宝) 監督古沢憲吾/脚本田波靖男・松木ひろし/植木等/ハナ肇/谷啓/安田伸/犬塚弘/石橋エータロー/団玲子/重山規子/久慈あさみ/中島そのみ…

戯曲の行間

丸谷才一さんが芥川比呂志のエッセイを選りすぐって編んだ『ハムレット役者 芥川比呂志エッセイ選』*1(講談社文芸文庫)を読み終えた。 以前仙台の古本市で入手した『芥川比呂志エッセイ選集 全一巻』*2(新潮社、→2004/8/11条)も丸谷さんが編集に加わって…

雷蔵との出会いは墓場にて

村松友視さんの『雷蔵好み』*1(集英社文庫)を読み終えた。 これまでわたしが観た市川雷蔵出演映画は以下にあげるたった三本。いくら時代劇をあまり観ないとはいえ、はなはだ少ない。 「大菩薩峠」(→2005/10/16条) 「沓掛時次郎」(→2005/12/17条) 「陸…

銀座フィルター

1936年に制作された映画「東京ラプソデイ」によって、銀座のランドマーク服部時計店(和光)の時計台にも「若い時代」があったことに気づかされた(→1/8条)。あたりまえながら、「時計台がない銀座」という時代もあったわけである。 そんなことを思っていた…

それでも納豆を…

毎年のことだが正月休みはぐうたらに過ごす。だから、東京に戻るとたいてい体重が増えている。今年も、脇で妻が「2キロ増えた…」と暗に同意を求めるように嘆いたのが耳に入ったけれど、あえて反応しなかった。直前自分も体重計に乗り3キロ近く増えていたのに…

釜足・夢声・緑波を思う

日本映画史縦断2 歌謡・ミュージカル映画名作選@東京国立近代美術館フィルムセンター 「音楽喜劇 ほろよひ人生」(1933年、P.C.L.) 監督木村荘十二/脚本松崎啓次/徳川夢声/大川平八郎/藤原釜足/千葉早智子/神田千鶴子/堤眞佐子/古川緑波/大辻司郎…

カレーが食いたくなった

名画 the NIPPON@チャンネルNECO(録画HDD) 「カレーライス」(1962年、東映) 監督渡辺祐介/原作阿川弘之/脚本舟橋和郎・渡辺祐介/江原真二郎/大空真弓/沢村貞子/世志凡太/花沢徳衛/織本順吉/上田吉二郎/西村晃/若水ヤエ子/筑波久子/三戸部…

じわじわくる面白さ

『武士の一分』公開記念 山田洋次の軌跡Part1@衛星劇場(録画HDD) 「月給13,000円」(1958年、松竹大船) 監督野村芳太郎/脚本野村芳太郎・山田洋次/南原伸二/田村高廣/杉田弘子/宮口精二/渡辺文雄/三井弘次/西村晃/北竜二/織田政雄/小川虎之助…

湯島天神舗石の割れ方

ホームページを始めたばかりの頃は、がむしゃらに新刊情報を集めほかより先に紹介することで話題提供し、それをきっかけにして、本好きの人びとと掲示板で情報交換しあうことが楽しみだった。 ネットを介して読書サイトを多く知るにつけ、あちこちで似たよう…

ミステリの課外授業を愉しむ

先日読んだ『感情の法則』*1(幻冬舎文庫)などに代表される北上次郎=目黒考二さんによる一連の「読書連想型エッセイ」の愛読者である(→2006/11/26条)。 ただ『感情の法則』文庫版に付された池上冬樹さんの指摘は初耳だった。こうした型のエッセイにはモ…

フィクションとしての「国語」

英語をはじめとする外国語が不得意なのをひがむあまり、得意な人を見るとひねたり、外国語が飛び交う場面から身を遠ざけようとするのは、かわいい嫉妬のようなものか。ただ、英語への反発から「英語教育の前にまず日本語だろう」という考え方に深く賛同する…

立教大学が帝国大学

映画『ユメ十夜』公開記念 監督たちの挑戦〜夏目漱石と映画@チャンネルNECO(録画DVD) 「夏目漱石の三四郎」(1955年、東宝) 監督中川信夫/原作夏目漱石/脚本八田尚之/撮影玉井正夫/山田真二/八千草薫/笠智衆/土屋嘉男/岩崎加根子/江原達怡/金…

花の東京、夢のパラダイス

スタア銀幕歌合戦〜映画で蘇る昭和のヒット歌謡曲〜@日本映画専門チャンネル(録画DVD) 「東京ラプソデイ」(1936年、P.C.L.) 監督伏水修/原作佐伯孝夫/藤山一郎/椿澄枝/星玲子/井染四郎/御橋公/伊達里子/星ひかる/宮野照子/藤原釜足/岸井明 …

印象的な死に顔

昭和の銀幕に輝くヒロイン第32弾 津島恵子スペシャル@ラピュタ阿佐ヶ谷 去年11月に有効期限が切れていたので更新しようとしたけれど、期限を過ぎたら更新ではなく新規入会になると言われて愕然。せっかくカードのスタンプが九つまでたまっていて、あと一つ…

大阪生まれの江戸っ子part2

メモリーズ・オブ・若尾文子Part18@衛星劇場(録画HDD) 「銀座っ子物語」(1961年、大映) 監督井上梅次/脚本井上梅次・笠原良三/二世中村鴈治郎/川崎敬三/川口浩/本郷功二郎/三益愛子/若尾文子/野添ひとみ/森川信/江波杏子/角梨枝子/清川玉枝…

年末年始の購入本

恒例の年末年始ブックオフめぐり報告。山形市内にブックオフは4店舗あるが、去年まであった鳥居ヶ丘店が拡大移転のかたちで南館店となった。ここは山形でも最大の店舗か。わが家からの距離は近くなって行きやすくなったのが嬉しい。 今回のブックオフめぐり…

2006年の映画

2004年は36本(→2004/12/30条)、05年は80本の映画を観た(→2005/12/28条)。06年は下に掲げるように155本の映画を観た。年を追うごとに倍々ゲームで増えている。しかもすべて日本映画だから偏向きわまりない。まあこの本数が今年さらに倍になるということは…

2006年の本

2006年は何かと所用が入ったためゆっくり本を読む時間が削られたことと、映画を多く観るようになったことで、読んだ冊数も少なくなった。例によって月ごとに印象に残った本を挙げると、下記のようになる。 こうしてふりかえってみると、映画に関する本を多く…

成瀬作品にハズレなし?

3ヶ月連続成瀬巳喜男劇場@日本映画専門チャンネル(録画DVD) 「ひき逃げ」(1966年、東宝) 監督成瀬巳喜男/脚本松山善三/高峰秀子/司葉子/小沢栄太郎/黒沢年男/中山仁/賀原夏子/浦辺粂子/中北千枝子/稲葉義男/加藤武/土屋嘉男/佐田豊/十朱…

住むことへの意識

山形の実家に18年暮らしてから、仙台に12年と東京に9年。仙台と東京ではずっと集合住宅住まいである。集合住宅住まいの年数が一戸建て住まいのそれを上回ってしまった。 東京に住んでいるかぎり、一戸建て暮らしに戻ることは難しい。わたし自身一戸建てへの…