2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

通り過ぎる男たち

鈴木清順日活時代全40作品連続放送@チャンネルNECO(録画HDD) 「河内カルメン」(1966年、日活) 監督鈴木清順/原作今東光/野川由美子/伊藤るり子/宮城千賀子/和田浩治/川地民夫/佐野淺夫/嵯峨善兵/桑山正一/楠侑子 この「河内カルメン」は、以…

年譜を読む

『決定版三島由紀夫全集』(新潮社)を久しぶりに買った。第42巻*1である。年譜に加え、作品目録ほか各種目録を収めた「三島由紀夫事典」となっている。前の巻第41巻(音声編)を買った(そして楽しんだ)のが去年春頃だから(→2005/4/20条)、だいぶ間があ…

色川イヤーの予感

このあいだ読んだ殿山泰司『三文役者あなあきい伝』(ちくま文庫)の感想にも書いたが、本には読むべきタイミングというものがある。資料的なものは別にして、その本にもっとも関心を集中しているのは当然ながら購入時であるから、そのときが最大の好機であ…

色川づいた横手

いま、またまた横手にいる。一月に一度訪れ、本当は今月初旬にまた来る予定だったのだが、わたしがインフルエンザに罹ったため、二週間出張が延期されたのである。 横手はつい数日前、名物の「かまくら」祭りが終わったばかり。東京は気持ちいい青空が広がる…

気になる脇役

日活名画館@チャンネルNECO(録画HDD) 「銀座の次郎長」(1963年、日活) 監督井田探/小林旭/笹森礼子/五月みどり/小川虎之助/中村是好/桂小金治/杉山俊夫/嵯峨善兵/藤村有弘/由利徹 「銀座の次郎長 天下の一大事」(1963年、日活) 監督井田探…

江戸歌舞伎と歌舞伎

このところ歌舞伎を観る機会が減少傾向にある。けっして関心がなくなったというわけではないのだが、演目に「ぜひとも行かねば」と激しく興味をそそられる狂言(および顔合わせ)が少なくなっているような気がする。よく考えてみれば、現在團十郎と猿之助と…

言文不一致の人

殿山泰司さんの自伝『三文役者あなあきい伝』は、一昨年の夏、まず講談社文庫版のPART1のみ、山形のブックオフで105円で入手した。その後二冊セットを何度か見かけたあと、その一年後の昨夏、ようやくPART2のみ売られていたのを、これまた山形の古本屋香澄堂…

文化勲章女優の代表作?

「文豪たちの昭和〜映画で読みとく文学のこころ」@ラピュタ阿佐ヶ谷 「「可否道」より なんじゃもんじゃ」(1963年、松竹) 監督井上和男/原作獅子文六/森光子/川津祐介/加賀まり子/加東大介/柳家小さん/松村達雄/宇佐美淳也/長門裕之/清川虹子/…

町内会で観たような映画

日活名画館@チャンネルNECO(録画HDD) 「東京の暴れん坊」(1960年、日活) 監督斎藤武市/小林旭/浅丘ルリ子/近藤宏/中原早苗/小川虎之助/小園蓉子/小沢昭一/森川信/藤村有弘/十朱久雄/三島雅夫 「でかんしょ風来坊」(1961年、日活) 監督斎藤…

第78 魂を坂に預けん花見まで

東京に住んで電車通勤をして八年になろうとしているが、はじめて電車が途中停車の憂き目にあった。 朝いつもの電車に乗ったところ、次の駅に到着する直前で停止し、しばらくそのまま動かなかった。そのうち車内放送があって、何駅か先の駅で人身事故があり、…

病み上がりで「瘋癲老人日記」

「文豪たちの昭和〜映画で読みとく文学のこころ」@ラピュタ阿佐ヶ谷 「瘋癲老人日記」(大映、1962年) 監督・脚色木村恵吾/原作谷崎潤一郎/山村聰/若尾文子/川崎敬三/東山千栄子/村田知栄子/丹阿弥谷津子 谷崎の原作は老人が執筆する日記体、つまり…

正しい競馬オヤジ像

浅田次郎さんの競馬エッセイ集『サイマー!』*1(集英社文庫)を読んでいたら、無性に競馬場に行きたくなってしまった。未開催で場外馬券売場状態ではあるけれど、週末、近くの中山競馬場に行こうかと計画したほどだ。でも、大事な会議の前に競馬場の人ごみ…

病床にて「銀座カンカン娘」

去年にひきつづき、またしても2月になってインフルエンザ(A型)に罹ってしまった。3日間寝込んでようやく熱が平熱に戻ったものの、まだふらふらする。 去年は珍しく予防注射を打って万全の体制でシーズンを迎えたのに罹患し、しかもインフルエンザと判るの…