2009-12-01から1ヶ月間の記事一覧

今年最後のミュージアム

木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン@東京都写真美術館 先日村山槐多展を観て、仕事に追いまくられ煮詰まった頭にとって、こういう展覧会による息抜きは欠かせないと実感した。たとえいくら忙しかろうと、映画を観たり、展覧会に足を運んで絵などを…

帝銀事件と筆跡鑑定

角川文庫から、松本清張の二長篇が新装版で刊行された。『落差』(上・下)と『小説帝銀事件』だ。いずれもカバー装幀は西口司郎・多田和博コンビで、新潮文庫の清張シリーズと共通する雰囲気(その他横山秀夫さんの本も思い出す)に、思わず手が伸びた。 「…

槐多、洲之内、万太郎

村山槐多展で印象に残ったことは絵のほかにもある。次の詩だ。どうぞ裸になってくださいうつくしいねえさんどうぞ裸になって下さいまる裸になって下さいああ心がをどるどんなにうつくしかろあなたのまる裸とても見ずにはすまられぬどうぞ裸になって下さいな…

槐多熱ふたたび

「ガランスの悦楽 没後90年 村山槐多」@渋谷区立松濤美術館

原作も映画もたのしめる

シアターイメージフォーラム 「倫敦から来た男」(2007年、ハンガリー・ドイツ・フランス) 監督タル・ベーラ/原作ジョルジュ・シムノン/ミロスラヴ・クロポット/ティルダ・スゥイントン

第98 『少年』の土地

最近自分に似つかわしくない日々がつづいていた。年が明けてもこの状態から解放されそうにない。そのなかで今日はようやくゆっくりと休みがとれそうだったので、「芸術の日」と洒落こむことにする。 まずは映画。シアター・イメージフォーラムでロードショー…

歌麿・北斎・写楽の名品

中央大学創立125周年記念特別展 浮世絵百華@たばこと塩の博物館

第97 「橋」のロケ地へ

先週、番匠義彰監督の「橋」で、笠智衆・岡田茉莉子父娘が借りたアパートの場所のロケ地を推理し、推測した場所を訪れたものの、探し当てることができなかった経緯を書いた。 情報を求めるべく呼びかけたが、「橋」などというマイナーな映画の、何か所かの場…

徳川夢声の小説と漫談この出張で

先日書友濱田研吾さんから、「こういう本を出しました」とお知らせいただいたのが、『徳川夢声の小説と漫談この一冊で』(清流出版)だった。神保町に出た機会に東京堂をのぞくと新刊コーナーで見つけたので、さっそく購入する。 短篇16篇にくわえ、「徳川夢…