サザンのテレビ初出演を観たのだろうか

栄光の男

サザンオールスターズが結成35周年を迎え、活動を再開したのは、サザンファンとして嬉しい知らせだった。三井住友銀行のコマーシャルに流れた「栄光の男」を聴いたとき、胸がじいんと熱くなった。
彼らがデビューした35年前、1978年、わたしは小学校五年生だった。デビュー直後、まだサザンオールスターズという名前を知らない田舎の子供だったわたしが観た彼らの印象について、10年前、わたしはこう書いた(→2003/5/3条)。

サザンのデビュー曲「勝手にシンドバッド」は土曜夕方だったか、テレビのバラエティ番組(どんな番組だったかは忘れた)のおしまいのほうにあった新人グループが曲を披露するようなコーナーで初めて見たように記憶している。桑田佳祐がスタジオ狭しと動き回りながら唄い、歌詞がよく聴き取れなかったことが衝撃だった。
自分の記憶では、夕食ができあがるのを待っていたとき、茶の間で観ていたテレビ番組のなかで、彼らがスタジオのなかで歌い、動き回っていた。
調べてみると、「勝手にシンドバッド」が発売された、つまり彼らのデビュー日は1978年6月25日。そしてテレビ初出演は、その二日後の6月27日火曜日、番組は「ぎんざNOW!」だという。
ぎんざNOW!」といえばせんだみつおという名前がむすびついて浮かんでくる。でもわたし自身が観たといった、しっかりした記憶があるわけでなはい。そもそも山形という片田舎で、「ぎんざNOW!」が流れているはずがない。
と思って調べてみると、ウィキペディアに衝撃的なことが書かれてあった。「ぎんざNOW!」はTBSの番組である。山形には当時TBS系列のテレビ局はなかった。でも、「基本的に関東ローカルであったが、一時期のみ、一部系列局や秋田テレビ山形テレビテレビ山口(いずれもフジテレビ系列)でも放送されていた」というのである!
当時の放送時間帯は17時15分から18時の45分間。すでにせんだみつおは降板しており、火曜の司会は松宮一彦アナウンサーだったらしい。もちろんそんなことはまったく記憶にない。時間帯とすれば、夕食を待っているという記憶とは一致する。でも自分は土日だとばかり思っていた。
あとは、実際1978年6月に山形テレビで放送されていたことが裏づけられれば、わたしはサザンオールスターズがテレビに初出演したときから35年間、このバンドを観続け、聴き続けてきたという経験を誇ることができるのだが。
わたしとおなじように?「ぎんざNOW!」のサザン初出演を観た方がここにもいらっしゃるらしい(→http://www1.linkclub.or.jp/~kury/ct/abunaiuta/boogie.html)。わたしよりも少し年上、高校生であったようだ。
この記憶が正しくても、そうでなくても、35年ともにあったことには変わりない。ユーミンもそうだが、子どもの頃にこういう歌い手の人たちと出会ったのは、幸せの一語に尽きる。「喜びを誰かと分かちあうのが人生さ」という「栄光の男」の一節を噛みしめて。