二代目錦之助登場
- 四月大歌舞伎・夜の部
源平布引滝 実盛物語
ひょっとしたら義太夫狂言のなかでもっとも好きな演目かもしれない。爽やかな齋藤実盛(仁左衛門)と、未来を予言するかのような人間関係、切り離された小万の片手を、片手のない小万の死体に接いでみたら一瞬だけ息を吹き返すという怪奇趣味、物語に緩みがなく絶品である。今回は太郎吉(のちの手塚太郎)を仁左衛門の実孫千之助が演じたということもあって、お祖父さんと孫の微笑ましき共演を見守るという楽しみもあった。
ひょっとしたら義太夫狂言のなかでもっとも好きな演目かもしれない。爽やかな齋藤実盛(仁左衛門)と、未来を予言するかのような人間関係、切り離された小万の片手を、片手のない小万の死体に接いでみたら一瞬だけ息を吹き返すという怪奇趣味、物語に緩みがなく絶品である。今回は太郎吉(のちの手塚太郎)を仁左衛門の実孫千之助が演じたということもあって、お祖父さんと孫の微笑ましき共演を見守るという楽しみもあった。