藤田嗣治展を楽しみに

今回もまた隣の国立公文書館に仕事でおもむいたので、金曜の開館時間延長を利用して鑑賞する。国立公文書館での仕事はこれで一段落、もう「所蔵作品展」の展示が入れ替えられるたび、ことごとく訪れるということはできないだろう。もちろん観に行くのだという強力なモチベーションを持てば可能であるわけだが。それほど遠くないわけだし。
今回気になったのは、鏑木清方の「三遊亭円朝像」*1。また、日本画家のなかではやはり速水御舟が自分の好みだなあと再確認した。野田英夫の「帰路」はいつ見ても素晴らしいし、野田英夫の絵が懸かっている空間(三階右手最奥)がとても好きだ。お伽噺に出てくる町並のような柳瀬正夢門司港」も惚れ惚れする。
特集展示されていた陽咸二の彫刻。人物彫刻というと、人間一人の像のイメージが強いが、群像として制作された陽咸二の彫刻に新鮮な印象をおぼえる。
東京国立近代美術館に次行くのは、春に企画されている藤田嗣治の大回顧展だろう。たくさんの人出で作品が満足に観られないのかなあ。

*1:三遊亭円朝像」は会期前半のみで、後半は「明治風俗図巻」の冬の部が出るらしい。