新しい自転車で

先日、仙台に住んでいた頃から乗っていた自転車のチェーンがぶつりと切れた。上り坂を上ろうとひと漕ぎ目に力を入れたとたん、ブチッといったのである。切れたチェーンをずるずる引きずりながら蕭然と家に戻った。
手入れを怠ったということもあるが、すでにチェーン以外にもいろいろな箇所に不具合が生じていたし、幸い臨時収入もあったので、思い切って買い換えることにした。
妻や長男の自転車もお世話になっている近所の自転車屋さんに行く。最近自転車事情や、店に並んでいるいろいろなタイプの自転車についてあれこれレクチャーをしていただいたあげく、結局選んだのは一万円足らずの普通の自転車だった。マウンテンバイクとまではいかなくとも、いずれ4万円台のデザインも素敵な自転車を購いたいものだ。
買ったばかりの自転車でそのまま堀切までサイクリング。自転車はこんなに軽いものだったのか。涼秋のなか、すいすいと自転車は進む。何だか堀切が近くなったような感じ。

瀧井孝作『無限抱擁』(講談社文芸文庫
カバー・帯、650円。先日読んだ川本三郎『夢の日だまり』で触れられていて、「やっぱり買えばよかった」と思っていた本。ISBN:4061984136
結城昌治『終着駅』(講談社文芸文庫
カバー・帯、650円。中公文庫版は持っているのだが(むろん未読)、新しい自転車のおかげで心が広くなっていたのと、こちらに付いている詳細な年譜・著作目録に惹かれた。この本は9月の新刊。ここでは毎度講談社文芸文庫の新しめの本が半額で手に入れられるからいい。ISBN:4061984187
★石和鷹『いきもの抄』(集英社文庫
カバー・帯、100円(店頭本)。ISBN:408748632X
青木正美『古書肆・弘文荘訪問記―反町茂雄の晩年』(日本古書通信社
カバー・帯、2500円。青木書店は六月下旬に敢行した「市川古本屋めぐり」以来か(→6/24条)。せっかく青木書店を訪れたのだから、この青木さんの新刊を買わねばなるまい。別に署名などが入っているわけではないのだが、消費税を取らないでくれるはありがたい。ISBN:4889140220

快適な自転車に乗せられて、隣町のお花茶屋へ。

★『江戸川乱歩全集22 ぺてん師と空気男』(光文社文庫
カバー・帯、500円。ISBN:4334739423
★『江戸川乱歩全集23 怪人と少年探偵』(光文社文庫
カバー・帯、500円。まだ買い漏らしている巻が何冊かあるので、早いうちに買わねばならない。しかしこの古本屋にも、この間出た(買った)ばかりの谷崎潤一郎『聞書抄』(中公文庫)が並んでいて唖然とする。ISBN:4334739148