金田一耕助の冒険

金田一耕助の冒険1

横溝正史金田一耕助の冒険1』(角川文庫)
カバー・帯、100円。
横溝正史金田一耕助の冒険2』(角川文庫)
カバー・帯、100円。

いずれも帯は「悪霊島」「蔵の中」映画化を機にした「さよなら金田一耕助」フェアのもの。懐かしいなあ。この時期(昭和56年)、中学生だったわたしはかなり熱い横溝ファンで、この帯がついた文庫本を買いあさっていたような気がする。いまやまったく手もとにないのだが。映画「悪霊島」は封切り時友人たちと観に行ったことも懐かしい。
金田一耕助の冒険』も買った憶えがあるけれども、読んだ記憶はない。たぶん読まずに処分してしまったのではあるまいか。
先日映画「金田一耕助の冒険」を観て軽いショックを受けた記憶も新しく(→8/5条)、そこで登場した古谷=金田一田中邦衛=等々力警部のイラストがあしらわれた和田誠さんによるカバー装幀なので、つい買ってしまった。
和田さんのカバーイラストといえば、『真説金田一耕助』なども買って愛読したものだが、処分してしまったのが悔やまれる。『横溝正史読本』も同じ。もったいないことをしたものだ。
中味をパラパラ見てみると、「おどろおどろ」という横溝作品の印象とはまったく異なり、モダンで都会的な、いかにも『新青年』という雰囲気のお洒落なミステリかも。だとすれば、あの映画のイメージはそれほど意表をついたものでもなかったわけか。