川島作品10本目(追悼岡田真澄)

「銀座二十四帖」(1955年、日活)
監督川島雄三/原作井上友一郎/脚本柳沢類寿/月丘夢路三橋達也河津清三郎北原三枝大坂志郎浅丘ルリ子/安部徹/芦田伸介岡田真澄

【追記】(29日記)
帰宅したら、妻から岡田真澄さんの訃報を知らされた。つい前日、この「銀座二十四帖」にてプロ野球の新人投手役の岡田さんを観たばかりだったから、ショックだった。スリークォーター気味のゆったりしたモーションで繰り出されるピッチング・フォームが堂に入っていた。マウンドの上から、観客席で観戦している北原三枝のことが気になって仕方がない。ハンサムだけれどちょっと恵まれない、そんな役だった。
映画の岡田さんといえば、あの風貌だから、「幕末太陽傳」で「あいの子のようだ」(言葉は不正確)とからかわれたり、「月蝕」で主演の月丘夢路を失恋の果て殺してしまうフィリピン人のボーイ役だったり、ちょっとユニークな役どころで便利に使われた役者さんというイメージがある。果たして映画俳優としての代表作は何なのだろう。
まだお子さんも小さいだろうに。謹んでご冥福をお祈りしたい。