長澤まさみに夢中

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世界の中心で、愛をさけぶ」(2004年、「世界の中心で、愛をさけぶ」製作委員会・東宝
監督行定勲大沢たかお柴咲コウ長澤まさみ森山未来天海祐希杉本哲太宮藤官九郎田中美里山崎努

いつ頃からだったか、「この女の子可愛いなあ」と一人ひそやかに注目していたのが長澤まさみだった。きっかけはたぶんシードコンタクトのCMとポスターだろう。その後実写版「タッチ」で、いよいよ強烈に印象づけられた。あのハスキーボイスもいいし。
でも女の子が長澤まさみという名前であることを知ったとき、すでに彼女はこの映画で一躍有名になっていたのである。つまりわたしが疎すぎる。先日テレビで放映されていた「黄泉がえり」にも出演していたことを知った。一度DVDを借りてきて観ているはずなのにこれだ。最近テレビドラマ「ドラゴン桜」や「優しい時間」に出演していたことも遅まきながら知った次第。
世界の中心で、愛をさけぶ」の原作はむろん読んでいない。映画化が話題になったとき、大沢たかおと、その高校時代を演じた森山未来がそっくりだという印象しかない。
最近1時間30分(90分)が映画鑑賞の限界であることを感じているわたしは、3時間近くの映画を、しかもテレビで観ることができるのかどうか不安視していたが、観てみると意外に目を離せず観ることができるものである。
ストーリー展開のせいかもしれないが、そのわりにはラストがあっさりしすぎており、泣けるところまではいかなかった。「あれ、じゃあこの3時間、どんな話が詰め込まれていたっけ?」と訝るほどで、ということは逆に夢中にさせて時間を忘れさせた監督側の勝ちなのだろう。
行定監督は、「日本映画専門チャンネル」の成瀬巳喜男特集のインタビューで登場し、成瀬作品への偏愛を語っていたのを見て以来、気になっていた監督だった。三島由紀夫の『春の雪』(やはり『豊饒の海』のなかではあれがベストだと思う)の映画を監督したということで、観に行ければなあと思っている。
長澤まさみは、今後も注目しつづけたい。