文六同時代記

  • 神保町青空古本市

竹橋の東京国立近代美術館から歩いて神保町へ。あまり回らないようにしようと心に決めていたのだが、あの空間に飛び込んで、少しでも人だかりを見つけようものなら、「何かいい本があるのでは…」と色気を出して足を向けてしまう。美術館も含め、三省堂会場に来るまでにへとへとになってしまっていた。三省堂会場のあの狭い空間に蝟集する人の群れに辟易しながら、西秋書店さんから取り置きしてもらった本を一冊購入。

瀬沼茂樹『作家の素顔』(河出書房新社
函、500円。作家論集。この本の目当ては、『獅子文六全集』月報に連載していた文章をまとめた「文六同時代記」。まとまった獅子文六論として貴重な存在。私が持っている全集は月報が不備なので、ありがたい本である。