“知られざる古本屋”幻想

上に書いたように、金町には(にも!)少数ながら本格的な古本屋があった。東京のあちこちの町、場末のいたるところに、このような“知られざる古本屋”がひっそりと客を待っているのではあるまいか。これは希望的な幻想に過ぎないのだろうか。

  • 映吉書店@金町
川本三郎ダスティン・ホフマンは「タンタン」を読んでいた』(キネマ旬報社
カバー・帯、800円。「あまり映画の本筋とは関係のないこまごまとしたディテイルを“根掘り葉掘り”いじくりまわし」たエッセイ集。本書に収録されている『キネマ旬報』連載「降っても、晴れても」は、1987年の読者賞を受賞したという。川本さんは何度もキネマ旬報読者賞に輝いているんだなあ。
木山捷平『大陸の細道』(講談社文芸文庫
カバー・帯、450円。ダブり。いま持っている本は小口が削られているため手ざわりが最悪で、とても読もうという気にはならなかった。ISBN:4061960938
芥川也寸志『私の音楽談義』(ちくま文庫
カバー・帯、300円。自分の専門領域に触れたエッセイ集だが、音楽というカテゴリーを超えて社会や文化、人間の本質を語っているように思え、購入した。ISBN:4480025251
  • 五一書房@金町
山藤章二山藤章二のブラック=アングル'78』(新潮文庫
カバー・帯、200円。ISBN:4101237050
虫明亜呂無玉木正之編)『時さえ忘れて』(ちくま文庫
カバー、250円。同じ編者・版元の『野を駈ける光』は持っていたので、もう片方の本書を持っていないことが気にかかっていた。ISBN:4480031618
★宮岡謙二『異国遍路旅芸人始末書』(中公文庫)
カバー、500円。こんな中公文庫はまったく知らなかった。明治維新以前に海外に渡り活動していた日本の旅芸人たちの足跡を追いかけた伝記集。面白そうではないか。