いまごろ「七人の侍」

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七人の侍(1954年、東宝
黒澤明監督/三船敏郎志村喬加東大介木村功千秋実宮口精二/稲葉義男/津島恵子島崎雪子左卜全

黒澤映画の最高傑作をいまごろになって初めて観た。それにしても「休憩」がはさまるほどの長い映画で疲れたけれども、飽きさせない面白さ。戦国時代の村、百姓と侍(傭兵)の関係はこんなものだったのかもしれないなあと思わせる醒めた視点。
この映画はやはりクライマックスの野武士との戦闘シーンが見所なのだろうが、私は、『南総里見八犬伝』で八犬士が集まるまでの面白さにワクワクしたのと同様、七人が集まるまでの前半がとてつもなく面白かった。
野生動物のごとき三船に、冷静沈着、頼れる策士の志村喬。いいなあと思ったのは寡黙で渋い剣士の宮口精二と、周囲をいつも笑わせる千秋実。最終的に生き残るのが三人だったとは、知らなかった。