2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

女優好みの共通性

小林信彦さんのエッセイ集は、一般ウケしないのだろうか。 いや、なぜそんなことを書いたかと言えば、『週刊文春』連載のエッセイをまとめたシリーズの第8冊目『昭和のまぼろし―本音を申せば』*1(文藝春秋)がわが手もとにやってくるまで、えらい時間がかか…

21世紀も筒井康隆

筒井康隆さんの新刊短篇集『壊れかた指南』*1(文藝春秋)を読み終えた。帯に「これぞ世界文学遺産、全30篇のサプライズ」「7年ぶり、21世紀初のオリジナル短篇集」という惹句がある。「21世紀初」というのはたしかに間違っていないけれども、「世界文学遺産…

直喩隠喩の見本市

毎度ながら自慢できる話ではないのだけれど、先日ブックオフで中公文庫版を入手したことをきっかけに、存在が意識の上に浮上してきたので、読むことにした。都筑道夫さんの長篇『誘拐作戦』*1(創元推理文庫)である。 そしてこれまたいつも愚行を繰り返して…